【マーケティング検定3級】試験対策②-戦略的マーケティング

データアナリスト

皆さんこんにちは!にゃんこ部長です。
こちらの記事は、マーケティング検定3級の取得を目指して学習中の筆者が、試験対策と備忘録もかねてマーケティング用語などをまとめたものです。
以下の書籍を参考に学習したものをまとめています。

今回の記事は試験対策の第2回目として、出題範囲から戦略的マーケティングの章で特に覚えておくべき用語を解説します!
次の章から企業における戦略的マーケティングの代表的な環境分析や成長戦略のフレームワークについて学んでいきます。

5つの競争要因

5つの競争要因とは、マイケルポーターが示した競争環境の分析の枠組みで、5つの項目があるとされている。以下の表に5つの競争要因の各項目と説明を記載している。

業界内の競争関係一般的にライバルの数が増加すると、製品・サービスの差別化が難しくなり、競争が激化する。
新規参入の脅威参入障壁が低いと、新規参入の脅威は大きい。逆に参入障壁が高いと新規参入の脅威は小さい。
代替製品・サービスの脅威新しい機能やサービスが付与されることで、既存の業界が脅威にさらされる。
例:携帯電話に時計機能やカメラ機能が備わることで、時計やカメラの業界に影響を与えることになる。
買い手の交渉力買い手の規模が大きくなると、買い手の交渉力が高まり、値引きなどの要求が行われやすくなる。
売り手の交渉力売り手の規模が大きくなると、売り手の交渉力が高まり、値上げなどの要求が行われやすくなる。

SWOT分析

SWOT分析の枠組みは戦略立案の際に、自社の経営資源や環境の優位性を確認するために広く活用されているビジネスフレームワーク
内部環境と外部環境の分析を通して、経営戦略や営業計画の立案を図る。
以下の4つは分析に欠かせない要素であり、それぞれの単語の頭文字を取り、SWOT分析となっている。

  • Strength(強み):他社に勝る経営資源
  • Weakness(弱み):他社に劣る経営資源
  • Opportunity(機会):自社にとって将来の利益や成長を生み出す要因
  • Threat(脅威):自社にとって将来の損害や障壁を生み出す要因

製品‐市場マトリクス(成長マトリクス、成長ベクトル)

イゴールアンゾフが提示した、企業の成長の方向性を整理する枠組みとして活用されるもので、成長の方向性を製品(既存製品、新製品)と市場(既存市場、新市場)の2軸で分類したもの。
市場浸透製品開発市場開発(市場開拓)、多角化の4つに分類される。

市場浸透既存製品既存市場既存の製品を既存の市場に提供し続けながら成長を図る
製品開発新製品既存市場既存市場に自社にとって新しい製品を導入する
市場開発市場開拓)(既存製品新市場既存の製品を自社にとって新しい市場(顧客)に提供する
多角化新製品新市場新市場に新製品を導入する

製品ポートフォリオ・マネジメント

製品ポートフォリオ・マネジメントとは、市場成長率相対市場シェアの2軸をもちいて、企業の複数事業をそれぞれのフェーズに分類したもの。

市場成長率とは?当該事業が属する業界全体または市場全体の年間成長率
相対市場シェアとは?当該市場の市場シェアを分子とし、業界内で最大のライバル企業の市場シェアを分母とした比率

製品ポートフォリオ・マネジメントは大きく以下4つに分類される。

花形相対市場シェアが高いため資金流入は大きいが、成長段階の業界では競争が激しく追加投資が必要であり、資金流出も大きくなる。
問題児市場成長率は高いが、相対市場シェアは低いため、積極的な投資が必要になる。
投資を続けて成功すれば、花形事業になり金のなる木に移行する可能性がある。
金のなる木市場シェア1位で資金流入が多いため、投資を必要とするほかの事業の資金源となる。
負け犬市場成長率も市場シェアの拡大も見込めないため、売却や撤退の可能性も考慮する必要がある

3つの基本戦略

マイケルポーターが提唱した、企業が長期に渡って業界で平均以上の業績を達成するために必要な基本戦略で、コスト・リーダーシップ差別化集中の3つがある。

コスト・リーダーシップ業界内で他社よりも低いコストを実現する戦略。
市場シェアの大きな企業にとっては経験効果(累積生産量が増えるに従い、コストが低下すること)や
規模の経済性(大規模な生産設備を導入することによって生産効率を向上させ、
単位あたりのコストを低下させること)によって、低コストを実現できる可能性が高い。
差別化顧客にとって価値のある、競合にはない特異性を実現する戦略。
差別化を実現できると、高価格の設定も可能になり、高い収益性を得ることができる。
ただし、差別化した製品・サービスは競合他社によって模倣されないように、
常に革新を行なって差別化を持続させることが重要
集中特定の製品分野や顧客セグメントに経営資源を集中し、その分野での優位性を獲得する戦略。
集中戦略には「コスト集中」と「差別化集中」がある。

コスト集中:特定の分野でコスト・リーダーシップを実現するもの
差別化集中:特定の分野での差別化を実現するもの

市場シェアの小さい企業では競争優位性を獲得し、高い優位性を獲得するために
集中戦略を用いることが適切である場合が多い。

コスト・リーダーシップ、差別化、集中の複数の戦略を同時に追求することで、どちらも中途半端な取り組みになある状態をスタック・イン・ザ・ミドルと呼ぶ。

市場地位別の競争戦略

フィリップコトラーが提唱した同一業界で競争する複数の企業を、市場シェアと戦略上の特徴からリーダーチャレンジャーフォロワーニッチャーの4つの地位に分類したもの。
それぞれの市場地位にある企業が、どのような戦略を採るべきか理解することが重要とされている。

以下、それぞれの地位にある企業が採るべき競争戦略についてまとめる。

競争地位市場目標基本戦略ターゲット市場マーケティング・ミックスの方向性
リーダー・最大シェアの確保と維持
・最大利潤の確保と維持
・名声の確保と維持
・市場の拡大
全方位フルカバレージ製品:中~高品質を軸としたフルライン
価格:中~高価格水準(非価格競争)
流通:広範囲なチャネル(開放型チャネル)
プロモーション:マス広告によるブランド確立
チャレンジャー・最大シェアの達成差別化セミフルカバレージチャレンジャーはリーダーとの差別化を中心とした戦略を採る
製品:リーダーとの差別化を狙った製品構成
価格:リーダーと比較して価格を調整
流通:特徴を持たせたチャネル
プロモーション:ブランド訴求と機能訴求
フォロワー・生存利潤の確保模倣経済性セグメント製品:低価格水準に寄せた製品ライン
価格:低価格水準
流通:価格訴求型チャネル
プロモーション:広告宣伝よりも、営業・販促に注力
ニッチャー・利潤の確保
・名声の確保と維持
集中
(ミニ・リーダー戦略)
特定市場セグメント製品:中~高品質の限定された製品ライン
価格:中~高価格水準
流通:限定型チャネル
プロモーション:マインドシェアを高める説得

まとめ

以上、マーケティングの戦略的マーケティングの用語解説でした!

当記事はマーケティング検定3級の出題範囲から重要用語をまとめたものですので、資格取得を目指す方は日本マーケティング協会が発行する参考書、問題集を用いて体系的に学習することをオススメします!

マーケティング検定3級の学習には、日本マーケティング協会発行の「内閣府認定 マーケティング検定3級試験 公式問題集&解説」がおすすめです。以下リンクよりご確認ください。

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