皆さんこんにちは!にゃんこ部長です。
こちらの記事は、マーケティング検定3級の取得を目指して学習中の筆者が、試験対策と備忘録もかねてマーケティング用語などをまとめたものです。
以下の書籍を参考に学習したものをまとめています。
今回の記事は試験対策の第1回目として、出題範囲からマーケティングの基本概念・市場環境の章で特に覚えておくべき用語を解説します!
STP
Segmentation(セグメンテーション)
- 「市場細分化」と呼ばれ、市場にいる人々を特定の属性に分けること
- 具体的には地理的変数、人口統計的変数、サイコグラフィック変数、行動上の変数という4つの切り口で分類される
分類 | 説明 | 例 |
---|---|---|
地理的変数 | 地域による顧客ニーズの違いが重要視される場合に活用される | 気候、人口密度、行政単位 |
人口統計的変数 | 若年層や高齢者層などの消費者を特定の基準で細分化する場合に利用される | 年齢、性別、所得、学歴、職業 |
サイコグラフィック変数 | 消費者のライフスタイルを基準とする場合に利用される | ライフスタイル、パーソナリティ |
行動上の変数 | ・消費者の行動をある基準を用いて明確化する場合に利用される ・特に消費者が何を求めてそのような行動を起こしているのかを判断し、洞察する際に利用される | ベネフィット、使用頻度、ロイヤルティ |
Targeting(ターゲティング)
- 自社の資源をどのセグメントに集中して投下するべきかを考えるために、標的となる市場(標的市場)を設定すること(市場細分化(セグメンテーション)した後に行う)
- ターゲティングには以下、3通りの考え方がある
分類 | 説明 |
---|---|
無差別型マーケティング | セグメント間の違いを超えて、共通の製品やサービスを提供する |
差別型マーケティング | 複数のセグメントを取り上げ、それぞれのセグメントに対して異なる製品サービスを提供する |
集中型マーケティング | 1つもしくは少数のセグメントに絞り込んで、そのセグメントに経営資源を集中させる |
上記のいずれの考え方を採用するかは、自社の経営資源をどのように配分するかに従って決定される。必ずしもすべてのセグメントをターゲティングする必要はない。
Positioning(ポジショニング)
- ターゲットとするべき市場のセグメントが決定した後に判断される、市場での「位置」のこと
- ポジショニングでは製品に対して行われる方策というよりも、顧客のマインドに働きかける方策と考える
- ポジショニングによって決められるブランドの位置づけは、顧客が相対的に比較することで抱く知覚や感覚によって規定される(製品・サービスの位置づけよりも、顧客の感覚による位置づけが重要となる)
- 一般的に製品が設計され完成された後にポジショニングを検討することは、多くの自由度が奪われている避けた方がよいとされている
- 市場における自社のポジショニングを決定したあとに、製品の設計をすることが望ましい
- ポジショニングの切り口が有効であるためには、以下、3つの条件を備えることが必要
重要性 | 多くの顧客に重要であると感じてもらえる切り口であること |
独自性 | 既存ブランドの切り口とは違う、独自の切り口であること |
優越性 | 市場における競合ブランドと比較して、強みとなる特徴を有していること |
マーケティング・ミックス(4P)
- 標的市場において目標となる成果を実現するために、企業が顧客に対して働きかけ、操作(コントロール)できる要素を総称したもの
- 要素は以下、4つのPで表される
製品(Product) | 企業が提供する製品に結びついた活動 |
価格(Price) | 提供する製品の価格設定に結びついた活動 |
流通(Place) | 製品を顧客の手元に届けるための活動 |
プロモーション(Promotion) | 顧客に製品の存在を認識してもらい、購入を促すための活動 |
企業側から提供されたマーケティング・ミックスの要素はターゲットとなる顧客にフィットすることが求められる
4C
企業は顧客が求める製品を適切な価格で提供し、効率よく届け、納得性・共感性のある情報伝達をしなければならないならないため、4Pに対応して4Cという顧客側の視点を考えることが必要(4Pと4Cは対となる考え方として、ペアで表現されることが多い)
企業側の視点(4P) | 顧客側の視点(4C) |
製品(Product) | 顧客ソリューション(Customer Solution) |
価格(Price) | 顧客コスト(Customer Cost) |
流通(Place) | 利便性(Convenience) |
プロモーション(Promotion) | コミュニケーション(Communication) |
マーケティング・マネジメント
- 企業のマーケティングの諸活動を統一的に計画・管理する仕組みのこと
- 具体的には、「標的市場の設定」と「マーケティング・ミックス」の2つ
- マーケティング・マネジメントでは以下、に示す適合性(フィット)が重要と考える
- 「標的市場(顧客)のニーズや行動」と「マーケティング・ミックスの諸要素」の適合性
- 対象となる顧客のニーズや行動にふさわしい、マーケティング戦略を実行・計画しなければならないということ
- 「マーケティング・ミックスの4要素間」の適合性
- 例えば、製品のコンセプトに相応しくない価格設定、広告・販促、流通戦略を採用したすれば、大きな成果を期待することはできない
- マーケティング・ミックスの4要素間に適合性があってはじめて、具体的な成果が見込まれる
マーケティング活動の成否に影響を与える「環境」
マクロ環境(マクロ外部環境)
- 事業の外部環境のうち、企業にとって統制不可能、つまり業界内の各企業とは無関係に起こっているもの
- 主として、政治環境、経済環境、社会文化環境、技術環境の4つの要因が挙げられる
- 例:円高や規制緩和など、企業の戦略策定に大きな影響を及ぼすもの / 人口構造など、ターゲット市場の量的な長期動向を把握する有効な指標となるもの
- これら4つはマーケティング活動に影響を与えるマクロ環境の要因として、PEST分析にも活用される
- PEST分析:政治(Politics)、経済(Economy)、社会(Society)、技術(Technology)の頭文字を取ったもの
- マクロ環境が企業に与える影響を分析すること
市場環境(ミクロ外部環境)
- 企業の事業環境のうち、準統制可能(自社の努力で多少統制が可能)なもの
- ミクロ環境は大きく市場と競合に大別される
- 具体的には、対象となる市場規模、成長性、競争状況、流通チャネルの構造、顧客動向など
- 市場分析には、製品ライフサイクルやマーケット・セグメンテーション、ロジャースのイノベーター理論などが用いられる
- 競合分析には、業界を分析するファイブ・フォース、戦略グループを分析する戦略グループ・マップなどが有用
ミクロ環境を企業の周辺の環境、マクロ環境はミクロ環境の外側にある環境
まとめ
以上、マーケティングの基本概念・市場環境の用語解説でした!
当記事はマーケティング検定3級の出題範囲から重要用語をまとめたものですので、資格取得を目指す方は日本マーケティング協会が発行する参考書、問題集を用いて体系的に学習することをオススメします!
マーケティング検定3級の学習には、日本マーケティング協会発行の「内閣府認定 マーケティング検定3級試験 公式問題集&解説」がおすすめです。以下リンクよりご確認ください。